パイプ曲げ機の曲げ加工の特徴

パイプ曲げ機によるパイプの曲げは、板金の曲げと同じです。純粋な曲げの場合、外径D、壁厚tのパイプが外力モーメントMの作用下で曲げられると、中立層の外壁には引張応力σ 1がかかります。その影響はパイプの壁を薄くすることです。中立層の内壁には引張応力σ 1がかかります。その作用はパイプの壁を厚くします。さらに、複合力F1とF2により、断面の形状は円形からほぼ楕円形に変わります。変形が大きすぎると、パイプの外壁に亀裂が生じ、パイプの内壁にはしわが生じます。
パイプの変形の程度は、相対曲げ半径 R/D と相対厚さ t/D 値に依存します。R/D と t/D 値が小さいほど、変形の程度は大きくなります。パイプ成形の品質を確保するには、変形の程度を許容範囲内に制御する必要があります。パイプの曲げ成形限界は、材料の機械的特性と曲げ方法だけでなく、パイプ継手の使用要件も考慮します。パイプ継手の成形限界には、次の内容を含める必要があります。
1) 中立層の外側の引張変形領域内の最大伸長変形が材料の許容塑性値を超えず、破壊に至る。
2) 中立層の内側の圧縮変形領域内で、接線方向の圧縮応力を受ける薄肉構造部品は不安定性およびしわを超えてはならない。
3) 配管継手に楕円形状が要求される場合は、断面の歪みを制御します。
4) 配管継手が内部圧力に耐える強度要件を持つ場合は、肉厚減少の成形限界を制御します。